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2012年9月の記事

2012年9月19日 (水)

【動画】体幹の回旋運動と重心移動

カラダが柔らかくなる「筋トレ」!  “動き"のフィジカルトレーニング (春秋社)
『P.140 17:回旋運動』を参考にしてください。


“運動とは重心の移動である”


モーションキャプチャー装置を用いて二種類の体幹の回旋運動を計測しました。
以下、stick figure(身体を棒人間として表示したもの)の動きをビデオにしたものです。





▲ 1.重心の移動しない回旋運動 腰椎から回っている





▲ 2.重心の移動する回旋運動 股関節から回っている



重心はお腹辺りに位置し、赤い線を描いて運動方向へ移動します。
足元のピンク色の縦線は地面反力です。


■モーションキャプチャー装置による重心計測:モデル中村考宏


【動画②】体幹の側屈運動と重心移動
【動画③】膝の屈伸運動(しゃがむ)と重心移動
【動画④】着地と重心移動



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【新刊】たちまち重版!
“動き"のフィジカルトレーニング



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≪リンク≫
・Facebook:“動き”のフィジカルトレーニング
・Facebook:構造動作トレーニング


2012年9月16日 (日)

重版が決まりました!第10刷、ロングセラー「骨盤おこし」

重版が決まりました!
「骨盤おこし」で身体が目覚める 1日3分、驚異の「割り」メソッド
なんと、第10刷、になりました。
2011/10/24発売以来、この本がご縁でたくさんの方と出会うことができました。
ありがとうございます。

簡単な骨盤本だと思って購入してガッカリされた方、
読んでも理解できない方、
いろいろと、ご意見を伺いました。

しかし、からだのことが、そんなに簡単に説明できたら誰も苦労しないと思います。
私は、四六時中、ヒトのカラダについて考えています。
それでも、わからないことばかりなのです。

この本は、わかる人にはわかる、
わからない人にはわからない、
そのような本なのだと思います。

必要としている人たちのもとへ届くことを願っています。


「骨盤おこし」で身体が目覚める 1日3分、驚異の「割り」メソッド

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【新刊、続編】
たちまち重版!
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2012年9月13日 (木)

書評3つ、頂きました!“動き”のフィジカルトレーニング

書評3つ、いただきました!
どれも、読みごたえがあります。



【1】先月バスケットボールの藤浪トレーニングマッチに参加されていたコーチ
本の紹介 : ”動き”のフィジカルトレーニング - ジュニア期のバスケットボール指導
今回の書籍紹介は、「”動き”のフィジカルトレーニング」(中村考宏、春秋社)です。
骨盤おこしで有名な中村先生が、独自の構造動作理論による身体運用とトレーニングの理論と実践を体系化したものですが、その切り口は斬新で革新的とさえ言えます。一時はAmazonでも在庫切れになっていましたが、それだけ注目されているのかな?!
一言で言えば、教科書に載っているような静的な解剖学ではなく「動きの中の解剖学」に基づき、人間の骨格構造に適した「骨格ポジション(姿勢・構え)」を 取ることにより、身体が動くべきところで動くように、筋肉と関節を正常に動かせようとするものです。四肢の末端で踏ん張ったり力んだりすることなく、末端 を軽くして体幹の力を伝え易くするのが動作の鉄則だと述べられています。
≫≫≫≫つづき



【2】川上智子 きゃら公房さん
自分の身体を諦めない!
体が柔らかくなる「筋トレ」!という魅力的な副題がついています。
とても読み応えがありました。
解剖学的専門知識にもとづく著述については、ちょっと難しく感じるかもしれませんが自分の身体を深く知りたい、より高めたいと思ってる人なら興味津々の内容です。
私のように年齢を重ねても、「自分の身体をあきらめない」人に、ぜひ読んでほしい。
また、少年少女の運動指導を行う立場の人にも、ぜひ読んでほしいと思います。
≫≫≫≫つづき




【3】不透明なチカラさん
本230-『“動き”のフィジカルトレーニング
サブタイトルは、“カラダが柔らかくなる「筋トレ」!”。カラダが柔らかくなるという言い方は誤解をまねくけど、スムーズに動けるとか、動きの質を高めるための筋トレとしてとらえれば、画期的な内容だろうと思う。
≫≫≫≫つづき




ありがとうございます!



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2012年9月12日 (水)

股割りのやり方/matawari japan

◎股割りとは何かその目的
直立で脚を大きく開いて腰を落としていく四股立ち或いは腰割りという運動を股割りという。また、床に座って開脚をして力を抜いて筋肉や関節をジワジワ伸ばしながら行う開脚ストレッチ運動を股割りという。
股割りにチャレンジする理由や目的は、足腰の柔軟性を養うため、股関節をやわらかくするため、股関節をゆるめるためなどが一般的である。
だが、本書で紹介する股割りはそのどれでもなく床に座って開脚をして筋肉や関節を伸ばさないようにして円滑な重心移動を行うための運動訓練である。

◎股割りのやり方
股割りの型 【動画】
股割りの一連の流れ(型)Japanese matawari stretch routine
1・床に座って脚を大きく開いて股関節を外旋する。
2・基本ポーズでお腹辺りに重心を置いて体幹をまとめる。
3・趾(あしゆび)を握り込みながら足関節を背屈する。
4・趾を握り込んだまま底屈しさらに股関節を外旋する。
5・胸を斜め前上方向へ出して重心位置をなじませる。
6・趾を握り込んだまま背屈をして股関節の外旋と体幹を保ちながら身体をまとめる。
7・顔と胸を正面に向けたまま重心を前に移動する。
8・下腹と肘が床に着いたらさらに腹圧をかけて骨盤を前傾する。
9・顔と胸を正面に向けたまま腹圧を高めて股関節を切り返す。(ロールオーバー)

◎股割りの一連の流れ(型)について説明

1・床に座って脚を大きく開いて股関節を外旋する。

スタートポジションは骨盤を立てる
骨盤を立てるとは、恥骨結合が前方を向き坐骨結節が後方を向く骨盤位置にすることである。この骨盤の位置を骨盤立位ポジションと呼ぶ。
骨盤立位ポジションに対して恥骨結合が上方を向き坐骨結節が下を向く骨盤位置は骨盤後傾ポジション、恥骨結合が下方を向き坐骨結節が上を向く骨盤位置は骨盤前傾ポジションとなる。
これらの骨盤ポジションは股関節(ヒップ・ジョイント)の可動により骨盤が移動して位置を変えることができる。
股割りのスタートポジションは骨盤立位ポジションである。

骨盤の確認
椅子に座ってお尻の尖った骨を左右で確認する。太ももの裏のハムストリングスから上がっていくとお尻側で確認できる骨。この左右の尖った骨を坐骨結節という。坐骨結節が下向きに確認できれば骨盤後傾ポジション、坐骨結節が後ろ向きに確認できれば骨盤立位ポジション、坐骨結節が上向きに確認できれば骨盤前傾ポジションである。

股関節(ヒップ・ジョイント)の位置
股関節は大腿骨の大転子からお尻側でお尻のえくぼにある。解剖書にはhip jointと記されていてお尻の関節である。一般には「股・また」という漢字のイメージが強いからなのか太ももの前面、或いは鼠径部を股関節だと思っている人が多い。
股関節は身体の前にある関節ではなくて、身体の後ろにある関節なのだ。
股割りを行うとき、股関節から屈曲して体幹を前屈するので股関節(ヒップ・ジョイント)の位置は確実に把握しておかなければならない。
股関節が鼠径部だと勘違いして股割りを続けたとしても、股関節が回らないばかりか円滑な重心移動を行うための運動訓練にならない。
開脚は股関節から脚を外転、外旋して、体幹前屈は股関節から体幹を屈曲する。

 股関節の確認
立位にて太ももの横を軽く叩いて上がってくると皮下にボッコリとした骨が確認できる。この骨を大腿骨の大転子という。所謂、腰骨(こしぼね)といわれる骨盤前面の骨(上前腸骨棘)と間違えないように注意。
大転子からお尻側の窪み(お尻のえくぼ)にある股関節を確認する。股関節は大腿骨頭が骨盤のヒップソケット(寛骨臼の月状面)にはまってできている関節である。脚はお尻から動くことを確実に把握することが重要だ。

骨盤立位ポジションからスタートする理由
床に座って大きく開脚をする。このとき、坐骨結節が下向きにあると骨盤後傾。骨盤後傾ではヒップソケットに大腿骨頭がはまり込むため股関節がロックされる。また、重心位置は後ろでお腹の奥に位置するため、後ろに倒れてしまわないように上体を背中から前に屈めて前後のバランスを保とうとする。股関節(ヒップ・ジョイントは、上体の重さを支え圧迫状態になり可動が制限される。
股割りは股関節がフリーの骨盤立位ポジションでスタートする。

 各関節に遊びを持たせる
股割りは大きく開脚するが可動域マックス状態から開脚幅を気持狭くして股関節に遊びを持たせる。膝関節は膝頭を上向きよりもやや外向きで関節に遊びを持たせておく。運動の鉄則は、各関節に遊びを持たせること。指先の一箇所でさえ関節を固めてしまえば円滑な重心移動を阻害してしまう。股割りは開脚ストレッチと違い筋肉や関節を伸ばさない。股割りは各関節に遊びを持たせて円滑な重心移動を行えるよう運動訓練します。

2・基本ポーズでお腹辺りに重心を置いて体幹をまとめる。

重心位置はお腹辺り
股割りは重心位置をお腹の表面に近い辺りまで重心を出す。教科書的には人間の重心位置が仙骨のやや前方ということになっている。しかし、重心位置が仙骨のやや前では後ろ重心である。後ろ重心では股関節の可動が制限された骨盤後傾ポジションだ。
股割りはお腹の表面辺りまで重心を出した骨盤立位ポジションで股関節をフリーにする。

重心位置をお腹の表面辺りに取るための基本ポーズのやり方
(マウント富士のポーズ)
・床に座って開脚をした状態から両手を掬い上げるように斜め上前で手を合わせる。
・合わせた両手をさらに5センチ上の高さを目指しお尻が浮いて骨盤を引き上げ、重心をお腹の表面辺りまで出す。
・両手を頭の上で合わせてしまうと重心がお腹の奥(仙骨のやや前方)に位置してしまうので注意。
・このとき、腹圧をしっかりかけてお腹が上に引き上げられる。
・次に肘関節を90度に曲げながら両腕を横に下ろして上腕を床と水平の位置でキープする。力こぶは上向き、手の平は顔を向く。
・肘の外側の関節(腕橈関節)から前腕を回内させる。手の平が外を向く。
・次に両腕が脇を通して下ろしていき床に両手をつく。上腕は力こぶが前を向き体幹と適度に接している。床についた手は指先がやや外向き。

上腕の定位置
上肢骨が体幹と接続している関節を胸鎖関節という。胸鎖関節は胸骨と鎖骨からなる。腕はこの胸鎖関節(胸の関節)から可動する。腕は肩関節や肩甲骨から可動するものと思っている人が多い。しかし、上肢骨は胸鎖関節から動く構造である。腕が肩関節や肩甲骨から可動するものだと勘違いしていては、肘が外を向き、脇が開き、体幹が崩れ、胸鎖関節をロックして可動しない。上肢骨が胸鎖関節から動く構造は体幹をまとめあげた胸鎖関節がフリーの状態だ。基本ポーズで力こぶを正面に向け上腕骨を定位置にキープすると体幹がまとまる。逆に力こぶを内に向け上腕が内旋すると、肘が外に向き、脇が開き、体幹の力が抜けて崩れてしまう。

腹圧
腹は凹ますことと膨らますことができる。腹を凹ますことは腹筋群を縮める(収縮)、腹を膨らませることは背中・脊柱起立筋を縮める(収縮)ことで腹の形を変えることができる。腹圧とは腹を膨らませることをいう。腹を膨らませるには腹腔内圧を高めて押し出すイメージだ。腹圧をかけて腹腔内圧が高まると重心は前方へ移動し、腹圧が抜けると重心は後方へ移動する。骨盤立位ポジションでは腹圧をかけやすいが、骨盤後傾ポジションでは腹圧が抜ける。円滑な重心移動を行うためには腹圧が重要である。また、腹圧は股関節の爆発的な回転力の源となる。

頭の位置
鼻の下と耳の穴を結ぶ線を鼻棘耳孔線(カンペル平面)という。目、鼻、耳、口などの感覚器が機能的に働く頭のポジションは鼻棘耳孔線(カンペル平面)が地面に対して水平を保ったポジションである。頭の重さは5~6キロあるといわれています。ボーリングボールと同重量の頭が身体の天辺に乗っている。頭の位置は身体バランスに大きく影響する。顎を引くと鼻棘耳孔線(カンペル平面)が下がる。頭の位置は前方に傾き、重心は後方へ移動する(後ろ重心)。円滑な重心移動を行うためにも感覚器が機能的に働くためにも頭の位置を適切なポジションに保つことは重要だ。

重心移動
基本ポーズから体幹をまとめあげたら重心を前方に移動させて体幹のまとまり具合を確認する。床についている手に体重をかけて、手で身体を支える。そのとき、手で支えられた身体はお尻が床から離れ浮く。お尻が浮いたら手の加重を減らす。前方へ移動した重心は元の位置に戻る。これを数回繰り返し、手の力ではなく体幹のまとまり具合で重心が移動するようにする。

3・趾(あしゆび)を握り込みながら足関節を背屈する。

足の指先と股関節を繋げる
股割りは股関節を外転、外旋し屈曲する運動だ。開脚した状態で股関節から体幹を前屈する。屈曲とは骨と骨が近づいて関節の角度を小さくする運動のことをいう。股関節を中心に上半身と下半身を近づける運動といえる。股割り運動では末端に至る関節に伸展を入れない。伸展とは骨と骨が離れて真っ直ぐに関節角度を大きくする運動のことをいう。上半身と下半身の屈曲運動をするのに一箇所の関節でも伸展運動を入れてしまうと股割り運動は成立しない。足の指の末端と股関節を屈曲で揃える。趾を握り込んで趾の関節を屈曲する。趾節間関節と中足趾節関節を屈曲するのだ。趾の関節を屈曲しながら足関節を背屈(屈曲)する。これで股関節の屈曲と末端が繋がる。

足関節の背屈と膝の遊び
股関節と趾・足関節の間にある膝関節は遊びを持たせておく。膝を伸ばして膝関節を伸展してしまうと股割り運動が成立しない。足関節を背屈(屈曲)すると自然に膝関節には遊びができる。股割りはこの膝関節の遊びを終始キープする。しかし、開脚ストレッチの習慣が強いと「足関節の背屈(屈曲)―膝関節の遊び」の自然な関係をキープできず、体幹が前屈すると共に膝関節が伸展してしまう。膝は絶対に伸ばさない(伸展)。股割りは、趾を握り込んで足関節の背屈をしっかりキープして膝に遊びを持たせておくことが大切である。

足の指先から繋がりを確認する
「趾を握り込む、足関節の背屈、膝関節の遊び」が連動していることを確認する。
趾の末端を曲げはじめると足関節が屈曲し膝に遊びができる。
足の指先から股関節までを繋げてみる。

4・趾を握り込んだまま底屈しさらに股関節を外旋する。

足の指先と股関節を繋げた状態で股関節をさらに外旋する(足関節を底屈して踵を立たせる)
趾を握り込んだまま足関節を背屈から底屈にする。足の小指側が床に接地するように股関節から外旋し、足の小指側で床を押して踵を浮かせ或いは踵を天井に向けて立たせるよう更に股関節を外旋する。このとき、膝関節の遊びは終始キープする。股関節の外旋に伴い膝頭は上方から外方へ向く。
股関節の外旋は、大殿筋、大腿方形筋、内閉鎖筋、中殿筋、小殿筋、腸腰筋、外閉鎖筋、薄筋を除く内転筋群、縫工筋などの筋が協力する。

足関節の底屈方向
足関節の底屈は足の親指方向へ伸展すると足関節及び膝関節の遊びを失い股割り運動が成立しない。足関節の底屈は、足の小指から趾を握り込んで巻き込む方向へ伸展し股関節との繋がりを保つ。その為に、足の小指側で床を押して踵を浮かせ或いは踵を天井に向けて立たせるよう更に股関節を外旋するのだ。

趾の握り込み
趾の握り込みは、足関節を背屈すると足の小指が疎かになりやすく、足関節を底屈すると足の親指が疎かになりやすい。足の5本の指と股関節が常に繋がりを保っていることが重要だ。

5・胸を斜め前上方向へ出して重心位置をなじませる。

股関節の外旋と体幹を繋げた状態の重心位置をお腹辺りに置く
足関節を底屈し踵を立たせて更に股関節を外旋したら足の指先から体幹との繋がりをキープする。股関節の外旋操作に集中すると体幹のまとまりが失われやすい。もう一度、体幹のまとまり具合を確認する。体幹の骨格ポジションは前方へ出す方向と上方へ吊り上げる方向でまとめ上げる。前方と上方の中間で胸を斜め前上方向へ出して重心位置をお腹辺りにキープしておく。
胸を斜め前上方へ出しながら自分の身長を5㎝ほど伸ばすようにする。腹は腹圧をかけたまま上に伸ばされる。このとき、お尻が浮いて恥骨辺りが床に接地する。さらに、足の小指側で床を押し、踵を立たせる。

身体のやわらかい人は底屈がスタートポジション
いわゆるストレッチングで180度以上の開脚ができるくらいまで筋肉を伸ばしてしまった人は、足関節の底屈で体幹をまとめ上げた状態をスタートポジションにするとよい。股関節の外旋をキープすることで、それに協力する筋をしっかり収縮させることができる。筋肉を伸ばしきってしまった人は、筋肉を収縮させる訓練が必要である。

6・趾を握り込んだまま背屈をして股関節の外旋と体幹を保ちながら身体をまとめる。

身体をまとめて脚を固定する
股関節を外旋したまま足の指先から体幹の繋がりを保つよう身体をまとめる。胸を斜め前上方向へ出しながら、つまり体幹を保ちながら、趾を握り込んだまま足関節を底屈から背屈に切りかえて脚を固定する。このとき、膝関節の遊びを保ち膝頭がやや外方を向く(股関節外旋)。

身体をまとめ上げた骨格ポジション
頭の位置は鼻の下と耳の穴を結ぶ線を鼻棘耳孔線(カンペル平面)と床を水平に保ち、上腕は力こぶが正面を向き、胸を出し、腹圧がかかり、背中をしっかり収縮させた体幹と膝関節に遊びを持たせた脚で股関節の外旋をキープする。これは身体をまとめ上げた骨格ポジションである。

7・顔と胸を正面に向けたまま重心を前に移動する。

股割りは床に伏せない
一般的な開脚ストレッチによる開脚前屈は筋肉や関節を伸展しながら体幹を前屈させて額や胸を床につけるように伏せる。股割りは円滑な重心移動を行うための訓練であるから、床に伏せて重心移動を止めない。股割りは終始、床に伏せることなく重心を移動させる。

イスを使って重心を移動する
イスかクッションなどを身体の前に置き、イスを押しながら重心を移動させる。そのとき、顔と胸は常に正面を向く。イスのつかみ方は、上腕を力こぶ正面、肘関節を90度屈曲くらいで手の小指側からイスのパイプを軽くつかむ。重心を移動するときは、肘関節が伸びきってしまわないように90度屈曲くらいを保つ。肘が伸びきってしまうと、重心移動が止り、体幹が崩れる。

脚が内旋しないようにつま先を立てておく
一般的な開脚ストレッチによる開脚前屈は脚を内旋させるが、股割りは円滑な重心移動を行うための訓練であるから脚を外旋にして重心を移動させる。脚を内旋させると重心移動が止まり、肝心の股関節が回転しない。重心移動と股関節が円滑に回転するため、つま先を立てて股関節の外旋をキープする。

趾、足関節に注意を注ぐ
重心を移動させると末端の意識が疎かになりがちだ。趾、足関節が疎かになって足指の握り込み、足関節背屈(or 底屈)が保持できないと脚が内旋して股割り運動が成立しない。股割りは、身体をまとめ上げた状態で運動を行う。つまり、つま先から頭の天辺までの注意が必要である。

膝が伸びてしまわない
前方へ重心を移動させていくと、趾、足関節が疎かになり膝が伸びてしまうが、体幹の重みが脚にかかり膝が伸びやすくなる。膝関節に遊びを持たせておくことは股割り運動に限らず、すべての運動に重要だ。膝関節が完全に伸展してしまうと重心移動は止まる。膝関節に遊びを持たせておくのは円滑な重心移動を行うためだ。
前歩へ重心が移動し、足指の握り込み、足関節背屈(or 底屈)、膝関節に遊びを持たせた脚に体幹の重みがかかっても常にキープする。なぜならば、膝が伸びきってしまうと大腿の裏にあるハムストリングスのテンションが抜けてしまうからだ。ハムストリングスのテンションとは、ハムテンション(hamstring - tension)という。このテンションは股関節の回転力に重要なのだ。

8・下腹と肘が床に着いたらさらに腹圧をかけて骨盤を前傾する。

股を割る
身体の前に置いたイス及びクッションなどを押して前方へ重心を移動させていくと下腹が床につく。このとき、顔と胸は正面に向いたまま。下腹が床についたら、足の指から頭の天辺まで注意を払って身体をまとめ上げたまま腹圧をさらにかける。床に腹圧を押し付ける。腹圧の程度により両脚の間に腹、骨盤がじわじわと割って入るような感覚になる。腹圧が増すことにより股関節の回転力が上がり、さらなる股関節の屈曲がおこり骨盤が前傾する。これが、股割りという名の由縁である。

 股割りの第一目標
股割りは、まず下腹が床につくところまでを目標にするとよい。
股割りの目的は円滑な重心移動を行うための訓練であるという考え方の整理が大切だ。例えばストレッチのような筋肉をアプローチする考え方が混同していたら、股割り運動の成立はない。股割りは決して楽な訓練でもない。大事なことは気力を充実させ第一目標を越えることだ。

9・顔と胸を正面に向けたまま腹圧を高めて股関節を切り返す。(ロールオーバー

脚抜き
一般的な開脚ストレッチによる脚抜きは脚を内旋させた状態から内転し脚を揃える。股関節の回転運動がなく、内旋と内転であり本来の脚抜きとは異なる。脚抜きとは外旋から内旋に切り替わる股関節の回転運動のことでロールオーバーという。
股割りは床に腹がついて、さらに腹圧を高めていくと股関節の外旋から内旋に切り替わるポイントがある。身体をまとめ上げた骨格ポジションから腹圧を上げていくと股関節の回転力が高まりテンションの高まった筋肉が反射的に収縮する。股関節外転、外旋、屈曲から股関節内転、内旋、伸展へ切り替わるのだ。
ロールオーバーをしたいばかりに踵で蹴り出す人がいる。これでは股関節を切り返すことにならない。股関節が切り替わるまでじっくり骨格ポジションを作り腹圧を高めることが大切だ。

構造動作トレーニング “股割り”を極める [DVD]

MATAWARI JAPANブログ
股割り中村考宏オフィシャルサイト

2012年9月10日 (月)

台湾出版が決まりました!趾(あしゆび)でカラダが変わる

台湾出版が決まりました!

趾でカラダが変わる (日貿出版社)

世界中の一人でも多くの人に読んでいただきたいです。

足指トレーニングのDVDも出ています。
構造動作でカラダを変える! 足指トレーニング [DVD]   (BABジャパン)
【動画】:ダイジェスト版

多くの方は普段暮らすなかで、趾(足指)に思いを巡らせることはほとんどないでしょう。​
クッションの利いた厚いソールの靴と、綺麗に舗装された道は、私達の趾を眠らせるに充分すぎる存在です。自分の趾を思い出すのは、不意にタンスや机の脚などにぶつけた時くらいかも知れませんね。

​でもまだ靴も舗装された道路もない時代からヒトが二本足で立ち、歩き、走っていることを考えると、趾は私達の体と大地を繫げる重要な役割を担ってきたことが分かります。

​私達の祖先が遙かアフリカから始めた「グレート・ジャーニー」と呼ばれる壮大な旅をしていた頃は、みんな裸足で何があるか分からない荒れ地を歩き、走り、自分よりずっと早く、ずっと大きな獲物を追い、家族や仲間とともに移動する暮らしをしてきました。

そうした生活のなかで「趾」は大地を掴む「指」として、危険を素早く感じる「センサー」として、様々に働いていたのです。それは別に走ったり歩いたりといった移動だけではなく、モノを作ったり、料理をしたり、子供を抱き上げたりと、私たちが生きる上での文字通り「土台」だったのです。

そして何百万年もの間続けて来た旅をやめて定住を開始し、靴や道路が整備されるとともに、この土台=趾を私たちは眠らせてしまいました。

けれども私たちがいくら忘れようとも、趾が私たち人間の土台であることには変わりありません。その土台を忘れたままどんな運動やエクササイズをしても、それは基礎の無い土地に家を建てるようなものです。どんなに立派な家を建てても、いずれ床は傾き、壁はゆがみ、住人は不快に感じ健康はもちろん心を害してしまうこともあるでしょう。​

言い換えればこれと同じことが私たちのカラダにも起きているのです。

この『趾がカラダを変える』は、多くの人が眠らせている趾を目覚めさせることで、カラダの土台を取り戻し、骨でカラダを支え、重心の移動でカラダが動く本来の身体構造を取り戻すヒントが書かれています。

趾でカラダが変わる公式ホームページ

趾(あしゆび)トレーニングブロック

2012年9月 7日 (金)

アスリートの深部感覚のズレ/位置覚、運動覚、重量覚

深部感覚のズレ

ヒトが生きる空間には目に見えない重力が存在している。
フィジカルトレーニングを行う上で、重力の元で動くということを絶対条件として考えなければならない

神経損傷などにより足が麻痺している場合は、重力空間を認識することができない。
なぜならば、麻痺した足には深部感覚が機能していないからである。
ヒトは、視覚、嗅覚、聴覚、体性感覚と能動的な運動により、外部環境と自分の身体とを区別でき、それが重力空間だと認識することができる。

ヒトは運動によって知覚(感覚器官を通して外界の事物や身体内部の状態を知る働き)する。
神経が繋がり電気信号が伝送すれば、一歩踏み出した足は地面の硬さ、やわらかさなどの状態を知ることができる。つまり、運動と知覚はセットであり、重力空間の認識には筋収縮が不可欠なのだ。
しかし、麻痺をした足には筋収縮が起こらない、起こせない、深部感覚を通して重力空間を知ることができないのだ。

体勢感覚とは、視覚、嗅覚、聴覚などの感覚以外で感知する感覚(表在感覚、深部感覚)。
表在感覚は外界から与えられる機械的刺激によって興奮するもので触覚、圧覚、温覚、痛覚などがある。
深部感覚は自分の運動によって刺激され興奮する固有受容器で、位置覚、運動覚、重量覚などがある。

まず、ヒトが重力空間で動くためには深部感覚が不可欠なのだ。
これは、神経損傷を経験した人ならわかると思うが、自分のカラダ内部が分からない状態というのは動きようがない。
運動神経が鈍い、というヒトがいる。
私が知る限りでは、運動神経が鈍いというより、深部感覚が鈍いといった方がしっくりくる。
つまり、自分の身体を自分の身体とわからない状態で動こうとしてバタバタしている。
動きのレベルの程度はあるけれど、一流のアスリートも深部感覚のズレで怪我に泣くケースは多い。

フィジカルトレーニングの肝は、重力空間を踏まえて骨格ポジションをセットすることだ。
構造動作トレーニングを続けている人なら気づいていると思うが、骨格ポジションを優先すると、自分の骨・筋肉・関節などがわかるようになってきて、カラダを動かしやすくなる。
これは、深部感覚が養われたということ、更に深部感覚が鋭敏になると他人がよくわかるようになる。
外部環境と自分の身体の理解度が高まるといえるのかもしれない。

深部感覚の、

位置覚とは、四肢や各部位の位置の感覚
運動覚とは、関節運動における方向や速度の感覚
重量覚とは、力や重さの感覚

である。

アスリートの深部感覚のズレは、動作ミスにつながりやすく、パフォーマンスにも影響する。
スポーツ障害といわれている筋骨格系疾患のほどんどは、最終的に深部感覚のズレを修正しなければ治ったといえない。
パフォーマンスアップのためのフィジカルトレーニングは、深部感覚を磨いて鋭敏にする。

その為には、まず骨格ポジションをセットする。
そして、動きのフィジカルトレーニングで筋肉を回復する。

*骨格ポジションセットは、趾でカラダが変わる「骨盤おこし」で身体が目覚める を参考にしてください。

深部感覚の入力

深部感覚はどのようにして生まれるのだろうか?
例えば、運動麻痺の状態では時空間が存在しない。
同時に感覚麻痺がおりなす異常感覚といわれる雷鳴のようなパルスが暗闇で血走っている。
体性神経(運動神経、感覚神経)とは別のシステムで自分の意思とは無関係にカラダの機能を調節する自律神経は緊急事体に対応しようとしている。
カラダの緊急事態に交感神経を優位にして神経損傷の回復に努めようとする。
しかし、深部感覚が存在しない壊れたカラダはその形すら幻でしかない。
深部というのだから当然、表面があるはずなのだが、外観はある、内観はない。
この状態は、客観的に見ると矛盾している、主観的には深部感覚が何処から生まれるのかわからない。

深部刺激を入力してみてはどうだろうか?
感覚麻痺(異常感覚、錯感覚、知覚過敏、知覚鈍麻、無感覚)がある状態では難しい。
例えば、知覚過敏状態では予想以上に刺激を強く感じてしまう。
外部からの機械的刺激は、時空間が存在しない内部への無差別攻撃でしかない。
感覚麻痺が落ち着いた状態ではどうだろうか?
弛緩性の麻痺状態に機械的刺激を入力するようなもの。
それは、外部からの深部刺激でしかなく、自らが生み出したものではない。
深部感覚は自分の運動によって刺激され興奮する固有受容器であり、
第3者によるマッサージや鍼刺激などで生まれない。

アスリートの深部感覚のズレは、骨のゆがみを矯正することや緊張した筋肉をゆるめることなどで修正できないということだ。
では、どうしたら深部感覚が生まれるのだろうか?
深部感覚のズレを修正するにしても、深部感覚を磨いて鋭敏にするにしても、一(はじまり)がわからなければすすめない。
私が時空間の存在しない状態から考えているのは、一(はじまり)を知るため。
深部感覚は自分の運動によって刺激され興奮する。
私たちはどこで動くのか?
一(はじまり)は、私たちが重力空間で動くということを認識できなければならない。

深部感覚は、位置覚、運動覚、重量覚など、一般に感覚が大切だ、しっかり感じて、といわれているが、そのほとんどは表在感覚のことをいっている。
例えば、バランス感覚を養う目的で行っているトレーニングが表在感覚を養うものなのか、それとも深部感覚を養うものなのか?
トレーニングの結果は、動作の質の違いとしてあらわれる。
表在感覚を養うバランストレーニングは小手先が器用になるものの、重力空間で動くということにアプローチできていない。その為、深部感覚のズレを修正することも、深部感覚を鋭敏に磨くことにも至らない。

重力空間で動くということを認識するために、外部環境とカラダの区別をつける。
(構造動作トレーニングの骨格ポジション参照)
時空間の存在しない状態でどのように外部環境とカラダの区別をつけていくのか?
表現方法が適切かどうかわからないが、カラダを集約する。
集約とは、物事を整理して、一つにまとめること。
第一関門は、物事を整理するということ。
経験や知識が豊富なアスリートにとっては、最難関ともいえる。
第二関門は、カラダを一つにまとめること。
カラダが一つにまとまれば、外部環境との区別がついたといっていいだろう。
文字にすると、簡単なこと、だが時空間の存在しない状態からは壮絶だ。
柱は骨、カラダの薄い外壁が外部環境との区別になる。
まだ、柱を感じることはできないが、確実に深部感覚が生まれる内部環境が整う。
アスリートは筋肉や各器官を単独でアプローチする習慣からカラダを一つにまとめるシンプルなアプローチする習慣へシフトする。

第三関門は、カラダを集約して動くこと。
深部感覚が生まれ、ズレを修正することも、鋭敏に磨くことも可能な状態になる。
これまで出力できないでいた筋肉を回復させながら、運動を成立させる。

筋肉の回復については、
カラダが柔らかくなる「筋トレ」!  “動き"のフィジカルトレーニング
を参照ください。

次のステージは、いよいよ構造動作トレーニングの真骨頂!
深部感覚トレーニングについてすすめていきます。

★オフィシャルサイト構造動作理論 中村考宏

2012年9月 6日 (木)

スポーツトレーナーになるために必要な国家資格/マッサージ師or理学療法士か?

スポーツトレーナーになるにはどうすればいいのか、資格が必要なのか、
学生やインストラクターの方から質問を受けます。


私は、柔道の延長で柔道整復師の国家資格を取得し、
鍼灸あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得しました。
開業し仕事を続けていくうちにスポーツ選手の施術、トレーニング指導をしてきましたので、
あまり深く考えたことがありませんでした。


学生のときに関係法規を勉強しましたが、
スポーツトレーナーのことはよくわかりませんので調べてみました。


私の結論からいいますと、
スポーツトレーナーになるために必要な国家資格は、
あん摩マッサージ指圧師柔道整復師だと思います。
(*鍼灸治療をするのなら、鍼灸師が必要)


日本の法律で、「人の体に触れて医業類似行為を行うには、医療系の国家資格を保有する者に限る」と定められています。 つまり、医療系の国家資格を持っていなければ、アスリートの体に触れることができないということになります。


医業とは、業として医療行為を行うこと。
日本では、医業について医師法第17条に「医師でなければ、医業をなしてはならない。」
と定められています。


スポーツトレーナーの行う行為は、医業類似行為にあたります。
体操を指導するというのでしたらインストラクターで問題ありませんが、
アスリートのカラダに触れてスポーツマッサージを施すということでしたら医業類似行為に当たります。


医業類似行為(いぎょうるいじこうい)とは、「医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ、人体に危害を及ぼし又は危害を及ぼす恐れのある行為」である医行為を、「業、すなわち反復継続する意志を持って行うこと」である医業の周辺行為のことをいう。


医業の周辺行為を行うために必要な国家資格は、
あん摩マッサージ指圧師鍼師灸師柔道整復師になります。
スポーツマッサージを施すのでしたら、あん摩マッサージ指圧師の国家資格が必要ということになります。
*仕事として「~マッサージ」をヒトに施すためには絶対必要。
捻挫、打撲、挫傷など急性期外傷を扱うのでしたら、柔道整復師の国家資格が必要ということになります。


(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)
第一条 医師以外の者で、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない。
第十二条  何人も、第一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならない。ただし、柔道整復を業とする場合については、柔道整復師法 (昭和四十五年法律第十九号)の定めるところによる。


最近は、理学療法士の病院外での活動がめだっています。
理学療法士の国家資格でもいいのでしょうか?


理学療法士(りがくりょうほうし、Physical TherapistまたはPhysio Therapist)は、医療従事者(コ・メディカルスタッフ)の一員であり、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、視能訓練士(ORT)と共に、リハビリテーション専門職と称されるうちの一つである。
*コ・メディカルとは、医師や歯科医師の指示の下に業務を行う医療従事者を指す。


「あん摩マッサージ指圧師、鍼師、灸師、柔道整復師」と「理学療法士、作業療法士」の資格の意味合いが違います。
病院に勤めてスポーツ選手のリハビリをするということでしたら理学療法士の国家資格が必要になります。
私の知り合いの理学療法士たちは、法律上開業権がないということで、鍼灸あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師の国家資格を取得し、開業してスポーツ選手をみています。


「理学療法士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、理学療法士の名称を用いて、医師の指示のもと「理学療法」を行うことを業とする者をいう。
(理学療法士及び作業療法士法 昭和40年6月29日法律第137号 第2条)
この法律で「理学療法」とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。


私が、この世界に入った20年前と今とでは、ずいぶん様子が変わってきているようです。
医療業界は、ビジネス色が強くなりましたし、サロン(整体やカイロプラクティックなど)が乱立し、国家資格を保有しているあん摩マッサージ師との区別が一般の方では難しくなりました。


私が、若い人にアドバイスするときは、
スポーツトレーナーを目指すのなら医療系の国家資格を取得すべき
と伝えます。
国家資格を取得するということは、医業の周辺行為を行うのに最低限必要なカリュキュラムをこなすということになります。
とくに、私の場合は解剖学実習を経験できたことがよかったと思います。
解剖学では単に筋肉や神経などの名称を覚えることが勉強ではなく、解剖学実習を経験することで献体してくださった方々とそのご家族の思い、ヒトのカラダというものが単に肉の塊ではないこと、ヒトというものの学びを深めました。
スポーツトレーナーといえど、人を相手にするわけですから大切な学びだと思います。


表現の自由ということがあります。
これは、好き勝手に表現してもいいという権利ではなく、好き勝手にしないで表現する権利あるのだと私は考えています。
法律というルールがありますから、医業の周辺行為を行うために必要な日本の権利を得て、そのなかで自分を表現できる技術のある人が、私はプロだと考えています。


以上のように、
私が考える「スポーツトレーナーになるために必要な資格」は、
あん摩マッサージ指圧師
柔道整復師
鍼灸を行う場合は、
鍼師
灸師
です。

“動き”のフィジカルトレーナー/鍼灸師/柔道整復師/中村考宏

2012年9月 5日 (水)

【呼吸】の取り扱い注意/肺を機能させる骨格ポジション

呼吸について、私はこれまでにあまり触れずにきた。
というのも、呼吸は生命を左右するもの、まだその全体像が私にとって未知であるから言動を慎んできた。

これまでに、「鼻呼吸」ということと「深呼吸」については紹介した。


また、「頭の位置をセット」するのも「骨格ポジションをセット」するのも
“呼吸器系を保護すること”と、“呼吸器系の機能を確保すること”のため、
繰り返し「骨格ポジション」については説明してきた。


さまざまなところで呼吸法という言葉を耳にする。
しかし、“呼吸器系を保護すること”と、“呼吸器系の機能を確保すること”が不十分。


簡単にいうと「左右ある片方の肺を使ってない」。


右肺は上葉・中葉・下葉、左肺は上葉・下葉という構造からなっている。
例えば、「肺を使っていない」というのは、「左肺の上葉が機能してない」ということになる。
実は、このように肺が機能してない状態に気付いていない人は多い。
激しく動くアスリートにも呼吸法に取り組んでいる一般の人にも普通にみられる。


心肺機能を高める以前に、呼吸方法でカラダを調整する以前に、
肺を機能させるべきだと思う。


タバコは、カラダに悪いといっている人たち。


肺を使わないということは、カラダに悪くないのか?


肺を使わないで激しい運動をすれば呼吸器系に負荷をかけるだろう。
肺を使わないで呼吸をコントロールすれば呼吸器系に負荷をかけるだろう。
そもそも備わっている機能を使わなければ、どこかに負荷をかけるだろう。


このような理由で、カラダを壊している人が多い。
指導をする立場の人たちでも、それに気づかずにカラダを壊している。


構造動作トレーニングに長年取り組んでいるヒトなら、気づいているだろう。
「骨格ポジション」がセットされると呼吸が深くなることを。
確認してみてほしい、左右の肺が機能しているかどうか?


複雑な人間社会では、時として対処方法としての呼吸のコントロールに救われることがある。
だが、地球という重力環境で生活する“ヒト”はもっと生命に満ちた存在だと思う。
“地に足をついて”、”息をすること”からはじめてみてはいかがだろうか。


きっと、世界が変わるはずです。

【関連記事】

呼吸の取り扱い注意2/左右の肺が機能しているかどうか?

呼吸の取り扱い注意3/肺を機能させる

オフィシャルサイト中村考宏

2012年9月 4日 (火)

【インストラクター】動トレ、構造動作トレーニング、骨盤おこし

≪構造動作理論によるトレーニングインストラクター≫

【本部】

・・中村よし子(鍼灸師、フィジカルトレーナー)
[著書]女性のための「骨盤おこし」: 骨格美メソッド


[ホームページ]:女性のための骨盤おこし
[ブログ]:骨盤おこしで骨格美をめざす!鍼灸師♡中村よし子のブログ

【愛知】

・蟹江秀行

【東京】

・中島章夫(武術稽古研究家、骨盤おこしトレーナー)
[著作]『縁の森』(甲野善紀氏との共著・合気ニュース)、『技アリの身体になる』(田中聡氏との共著・バジリコ)、「体と感性」を磨く三つのワーク武術の稽古素材 [DVD](BABジャパン)、月刊『秘伝』連載など
[ホームページ]:半身動作研究会
[ブログ]:半身動作研究会の「技アリ」ブログ 

・中井理惠(ダンスジャルダン大森山王ダンスステューディオ、骨盤おこしトレーナー)
[メディア]講談社ダンスタイムなど多数。
[ホームページ]:ダンスジャルダン

・たい(松聲館の技法研究員、骨盤おこしトレーナー)
[プロフィール]
[ブログ]:古武術稽古とかのブログ

【横浜】

・池永智幸(“動き”のフィジカルトレーニングモデル)

【構造動作理論に詳しい先生】

・入江史朗(防衛大学校准教授)
日本体育協会公認上級スポーツコーチ(バスケットボール)。関東男子バスケットボール連盟常任理事。神奈川県国体成年男子チームヘッド コーチ(2006年度)、横須賀教員バスケットボールチームヘッドコーチ。2001年11月より武術研究者甲野善紀氏に師事し、甲野氏の研究する身体運用 をスポーツに応用する研究を続けている。

構造動作理論 中村考宏

Matawari Japan、股割り、骨盤おこし、趾(あしゆび)、動トレ、深部感覚

 

2012年9月 3日 (月)

「○○選手の腸腰筋を鍛えるトレーニング!」/トレーニングの目的

“動き”のフィジカルトレーニングに取り組む『目的』は、皆さんいろいろ。


『目的』
やわらかくなりたい。
もっと動けるようになりたい。
からだの歪みを直したい。
からだの不調を治したい。
など


目的を達成するためには、目的に応じた取り組みが必要になります。
まず、『目的』を具体的にしましょう。


例えば、
トレーニングをする目的が、「やわらかくなりたい」。


あなたは、なぜ、やわらかくなりたいのか?
からだが硬いから、硬いと感じているから。


あなたにとって、からだが硬いとはどのようなことなのか?
床に手が付かない(立位体前屈)、足が開かない(開脚)。


あなたは、立位体前屈、開脚ができないのはなぜか?
あなたが考えている立位体前屈や開脚とはどのようなものなのか?
やわらかくなりたい、というのは立位体前屈や開脚ができるようになることなのか?
そもそも、あなたが考えている「やわらかい」というのは、どのようなことなのか?
など、考えを整理します。


おそらく、すぐに考えが整理できる選手は少ないでしょう。
以上のことを踏まえて、“動き”のフィジカルトレーニングに取り組むことが大切になります。


トレーニングでは、自分の動き、状態、癖(くせ)を観察します。
自分の観察をつづけ、目的を達成するための筋道を通します。
その道には、目的を阻むものがあると思います。
目的を阻むものは、あなたにとっての問題ということになります。
問題には、必ず原因がありますから、しっかりと自分を観察し、その原因を探ります。
原因をみつけたら、解決策を探り、問題を解決していきます。
トレーニングでは、常に自分を知ることに努めます。
やがて、「やわらかい」ということが、「円滑な重心移動」ということだと気づくでしょう。
その時点で、あなたは目的達成が目の前に迫っていることになります。


トレーニングは、期間や回数で、その成果を計ることはできません。


“動き”のフィジカルトレーニングの本体は、構造動作トレーニングといいます。
構造動作トレーニングには、期間や回数を設定する権限がありません。
それは、選手・指導者のカラダの状態が一人として同じということはないからです。
そして、カラダの考え方も問題も違う人たちが、同じトレーニングを同じ期間、同じ回数をこなすことにどのような意味があるでしょうか?
トレーニングは、自分を観察して、自分を知ることです。
ですから、期間や回数といったうわべの話にとらわれず、自分に必要なことをします。
構造動作トレーニングは、そのための指標といえるでしょう。



先日、2年ぶりにレッスンを受けにきた選手がいました。
当時は、構造動作トレーニングが理解できず、
その間、いいといわれるトレーニングを試し続けたといいます。
「~に効果的な○○トレーニング」「~を鍛える○○トレーニング」
どれも、彼が納得できるトレーニングではなかった。
もし、彼が納得するとすれば、
「○○選手に効果的なトレーニング」「○○選手の腸腰筋を鍛えるトレーニング」
なのだと思います。
トレーニング学、運動学は、○○選手だけの学問ではありません。
当然、トレーニングも○○選手だけのトレーニングではありません。
もし、彼が納得できるとすれば、彼自身の学問なのだと思います。
そのためには、自分のことを学んで自分自身のトレーニング学、運動学を書き上げるしかありません。
そのための指標が、構造動作トレーニングということになります。


私は彼が自分自身の学問を書き上げるためのお手伝いをしているのだと思います。
トレーニングの方法やテクニックなどを、寄せ集めている時期というのは、自分自身のことが見えておらず、本当にすべきことの筋道が通っていないときなのでしょう。
2年というのは、長く足踏みをしてきたように思えるけれど、大事なことに気づくための近道だったのかもしれません。


私も業界の流れから外れて20年、自分のための支流をつくり続けてきた。
遠回りをしてきたように思えるけれど、妥協することなく、納得の20年。
その支流の先には、いつか、必ず、大海が開けると信じている。
何事も道理は同じことなのかもしれません。


まず、目的を具体的にすることからはじめてみてはいかがでしょうか?

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2012年9月 2日 (日)

接地は圧を分散する/動トレの真骨頂、その前に趾(あしゆび)

「動トレ=“動き”のフィジカルトレーニング」はテクニック(身体の使い方)を学ぶものではありません。


一流のアスリートたちのテクニックは凄い。


けれど彼らにも足りないものがある。


その足りないものをトレーニングするものが、「動トレ」です。


さて、その足りないものとは何でしょう?


--------------------

前回は、
自分を調整する”(コンディショニング)
についてお話ししました。


私の本来の姿は、“治療士”です。
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師の国家資格を取得してこの道に入りました。
「股割り→骨盤おこし→趾(あしゆび)→動トレ」の順で著作を発表してきましたので、MATAWARIの先生とか、骨盤おこしの先生とか、趾(あしゆび)の先生とか、体操の先生など、と思われている方も多いのではないでしょうか。


ここまでは、私の本業である“治療士”として話をすすめるための準備だと考えてください。
骨格ポジションを知る、運動を知るというのは、これから進めていく話の中でとても重要なキーワードになります。知識として得るだけではなく、実践して実感できるようになると、話が理解しやすくなると思います。


さて、いよいよ“動き”のフィジカルトレーニングの真骨頂についてすすめていきたいのですが、
その前に、趾(あしゆび)の復習をしておいた方がいいでしょう。


どうも、趾(あしゆび)トレーニングのイメージが地味なのか、軽くみてしまうのか、なかなかトレーニングが進まない方が多いようです。
また、トレーニングの意味を理解しないまま、足の甲で立ち、歩けるようになった、トレーニングの成果だと喜んでいても、脚の方向が捻じれ違っていたりします。
見た目できているではなく、「質」がいいトレーニングの意味をカラダで理解することが大切だと思います。


まず、趾(あしゆび)に意識を通す。


これは、イメージでもありませんし、テクニック(カラダの使い方)でもありません。
「できるか、できないか」というように実にシンプルな話です。
ですから、趾(あしゆび)を、見て、呼び掛けて、感覚を戻して、動かすことからはじめてみてください。


趾(あしゆび)を握り込む。



これは、本来動くべきはずのMP関節の可動を取り戻す、長趾屈筋・長母趾屈筋などの下腿深層筋の回復につとめてください。



そして、接地。


「動トレ」の接地基準は、圧を分散させて接地するということになります。
足のアーチ構造は、衝撃を和らげるためのつくりになっていますから、踵や母趾球などに圧を集中させていては、その役割を果たすことができません。


足は、カラダの土台。


圧を分散することができない土台では、衝撃がダメージとなってカラダを揺さぶり続けます。
いくら、体幹を鍛えたとしても、足元の不安定な構造物では、よいパフォーマンスが生まれるはずがありません。
接地は、テクニック(技術)ではなく、「できるか、できないか」というシンプルな構造の話だということを忘れないでください。


その、足が支える骨格構造、つまり“カラダのシステム”を支えるのは足ということになります。
趾(あしゆび)を浮かせていてよいはずがありません。趾(あしゆび)に意識が通らなくてよいはずがありません。そのような、土台では深部感覚が目覚めようもないのです。


足元をしっかり復習しましょう!


そういえば、趾(あしゆび)は地味なイメージですが、
実はトレンディな要素を持ち合わせています!
昨年は雑誌Tarezanデビューしたし、本とDVDもでたし、
http://ameblo.jp/eni4/entry-11561925060.html

趾でカラダが変わる (日貿出版社)

世界中の一人でも多くの人に読んでいただきたいです。

足指トレーニングのDVDも出ています。
構造動作でカラダを変える! 足指トレーニング [DVD]   (BABジャパン)
【動画】:ダイジェスト版

カラダの土台をつくりましょう!

これから、ようやく長い長いカラダの旅がはじまるといってもいいでしょう。
行けるところまで行ってみたいと考えています!



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2012年9月 1日 (土)

コンディショニング/自分を調整する・整える

「動トレ=“動き”のフィジカルトレーニング」はテクニック(身体の使い方)を学ぶものではありません。


一流のアスリートたちのテクニックは凄い。


けれど彼らにも足りないものがある。


その足りないものをトレーニングするものが、「動トレ」です。


さて、その足りないものとは何でしょう?


--------------------

前回は、
“自分を感じる”ということは難しい。
ということについて書きました。


今回は、
“自分を調整する”
についてすすめていきます。


なじみのある表現を使えば、
コンディショニング(カラダの調整・整える)について。


ヒトは、カラダの状態に見合った運動しかできません。
ただし、ヒトは「こころ」をもっています。
「こころ」は、カラダの状態以上の運動を可能にすることもありますが、
やはり、そのヒトにとって無理な運動であれば、カラダの器官が、痛み・異常感覚などの信号を送って、その旨を知らせます。


痛みと仲よく付き合いましょう!


耳を疑いたくなるセリフですが、
実際、古傷・持病だと言い聞かせて競技をしているアスリートは五万といます。
カラダの状態以上の運動を可能にする「こころ」というのは本当に不思議なのだと思います。
とても、今の私には計り知れないしろものですから安易に手を出せません。
それよりも、痛み・異常感覚などの信号の意味を解読するのが先決だと思います。
痛みと仲よく付き合いましょう!というのは、信号の意味を無視してませんか?


“自分の状態を知る”、
つまり、“自分のこと”を知らないから痛みと仲よくしないといけない。


そんなことは、専門家の仕事ですか?
専門家にみせても、症状しかみてもらえません。
症状や病名でひとくくりにしても、
それだけでは、あなたの状態(こと)を説明できない。
信号の意味を解読できない。
似たような状態(症状)があったとしても、
あなたの状態(症状)は、あなただけ。


“自分のこと(状態)を知る”、
そして、専門家のアドバイスを受けるべきです。


溢れかえる情報、様々な考え方や意見、すべてを受け入れることはできません。
ですから、自分のこと(状態)を知って、情報を選択できる力が必要だと思います。


それが、
“自分を調整する”ことのはじまりになります。
コンディショニング(カラダの調整・整える)は、筋肉を調整することでも、関節を調整することでも、骨を調整することでもありません。
それは、あなたの状態、カラダのシステムを調整・整えること。


1.中枢・司令塔の確保。
2.骨格支持性を高める。
3.深部感覚を目覚めさせる。


痛み・異常感覚などの信号の意味をしっかり解読することが大切です。
痛み・症状はマイナス要因ではなく、
むしろ、あなたの伸び代だと思います。
深部感覚を目覚めさせてください!


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